即宗院 “狸 “の独り言 令和元年十二月十九日
和尚!! 和尚!!
「 どうした・・ 煩いのう・・ 」 アライグマからの抗議じゃ!!
「 なんじゃあ?? 」
「 アライグマ??
彼に、 何やかや言われる筋合いはない!! 」
アライグマ曰く!! “池を浚えるのはいいが、儂の食料が、 確保出来るほどの泥は残してくれ ” との、 抗議じゃ!!
「 ううん・・ 成程・・ 」
和尚!!
それだけで、 アライグマの抗議の内容が分かるのか??
「 当然じゃ・・ 池に泥が残ると、 アライグマが池に入れる・・ 」 「 そうすると、池にようけ居る いもりが食べられると言うことじゃ・・ 」 「 この前の話では、 いもりとアライグマは 抜けておったなあ・・ 」
「 アライグマに言うといて・・ 寺の屋根に入り込み、 うんこをするなと・・ 」
「 そうすれば、 池に少しは泥を残してやる、と・・ 」
へい、伝えておきます!! じゃが。狸の儂は良かった!!
和尚!! わてはうんこはしてませんでえ!!
即宗院 “狸 “の独り言 令和元年十二月十七日 ジャボ!!
ジャボン!! ジャジャ!!
ザア!! ジャボン、ジャア!!
何やら池の方が煩いのう!!
この寒いのに、 誰かが水遊びをしておるか!!
この冷たい日に、 水浴びでもしておるか!! ちと見に行くか??
おんや!!和尚が水遊びをしておる!! 網を持って、 池の中から何かを取っておる??
取っておるようじゃし?? 抄うておる様にも見える?? 和尚!! 何を遊んでおる?? 「 見て分からんか・・ 」
分からんから、聞いておる?? 「 落ち葉を抄うておる・・ 」
何でこの寒いのに、 池に入って落ち葉を抄わないかんの~??
「 今じゃからこそ、せないかんのじゃ・・ 」 何でじゃ?・
「 池に落ち葉が落ちて直ぐじゃと、 落ち葉が腐らず、 そのまま抄えるからじゃ・・ 」
「 放って置くと、落ち葉が腐り、 分解し、小さくなり過ぎるのじゃ・・ 」
「 すると、池の底で泥になって、 池が泥で埋まるのじゃ・・ 」 「 池が泥で埋まると、 メダカが済めなくなる・・ ゲンゴロウが住めなくなる・・ ヤゴが住めなくなる・・ オタマジャクシが住めなくなる・・ アメンボウも住めなくなる・・ 」
「 それを目当てに来る、 「 川蝉(翡翠・川狗・魚狗・魚虎)が 来なくなる・・ 」 「 鷺が来なくなる・・
鴫が来なくなる・・ 」 「 この寒い時に池浚いをすると、 色々な生き物が喜んでくれよる・・ 」
「 狸殿・・ お前様はご存知無いかもしれんが、 池浚いは、年3~5回はしておるよ・・ 」
「 一輪車で、年間五十杯位捨てておるよ・・ 」
「 この池浚いした葉っぱが、又、肥料になるのじゃ・・ 」 「 これを積んでおくと、 お主の好きなミミズのお家になる・・ 」 うひゃ!! そりゃ知らなんだ!! 和尚!! 風邪ひかんと、 頑張っておくりゃれ!! わしゃ、寝て待ってまっさ!!
即宗院 “狸 “の独り言 令和元年十二月十二日
和尚!! 今日は、ボヤいておったなあ~!!
“いつまでも掃除をせにゃいかん・・ ”
“十二月一日以降、昔は掃き掃除が 十日に一回で済むのに・・ “
“暖か過ぎて、紅葉の葉っぱが落ちず、 毎日が掃除じゃ・・ ”
和尚は、 以前言っておったでは無いか!! “毎日が掃除じゃ、と・・ ”
“十二月一日に、 全て落ちた葉っぱを 掃き集めた葉っぱで焼き芋作り・・ ” “これが毎年の習わしじゃたと!! ”
何で、今年は十二月に入って、
毎日が掃除で問題じゃ?? 「 お主は分かっておらぬなあ・・ 」
「 確かに先週の終わりから、 今週の初めにかけて、 北の方は大雪が降った・・ 」
「 南の方も、確かに寒かったが、 マスコミの言い方では、 『 真冬の寒さ!! 』と、 強調しておった・・ 」
「 じゃが、零下(0度)にはならず、 霜も杉苔の上にも積もらず、 氷も張らなかった・・ 」
「 これが、 真冬並みの寒さ、と言ううのか・・ 」
「 儂に言わすと、 マスコミが、温暖化を許しておる・・ 」
「 この十二月に、霜も降りず、 氷も張らず、紅葉も枝にたわわ・・ 」
「 マスコミが自然を知らぬことの問題を、 ボヤいておったのじゃ・・ 」
「 掃除は掃除でやる・・ 」 「 じゃが、この程度の寒さを、 マスコミが “真冬の寒さ ”と 表現することで 勘違いする人間が多く居る・・ 」 「 温暖化は進み、 木々は耐えないかん・・ 」
「害虫が増え、木々を枯らす・・ 」 「 これが問題じゃとボヤいておった・・ 」
成程!! じゃが、 人間はエアコンが有るのでいいのう!! 儂ら狸は、エアコンが無いで、
暖かさが『 天国じゃ 』、と 言っておる仲間も居るが!!
儂に言わすと、 寒さがノミや、蚊や、蚋(ぶよ)や、 蜂を少なくしてくれる方がよいのう・・