即宗院 狸の独り言

 

令和二年十月二十四日  

 

おや??  もうボタン雪がふった??  んんにゃあ!!  以前も雪と間違え、和尚に笑われたなあ!! よく見ると、やはり木の茂みの中に、ようけ(沢山)有るなあ!!  よく見ると、ボタン雪では無く、開いた雪の中に、黄色いものが有る??  

和尚、こりゃ何じゃ??  「 おう、狸殿、それは、茶の木じゃ・・」  茶、と言うと、  煎茶や抹茶、 玉露のお茶の木のことかえ!!  「 そのお茶を造る葉っぱの木じゃ・・」  「 人間は、その葉っぱで、    “お茶を淹れる ”と言うのじゃ・・」  へえ、この葉っぱで、煎茶や抹茶、 玉露も入れるのかや??  

「 このお茶の葉っぱを、 春に摘まんで取るのじゃ」  

「 その葉っぱを、  蒸したり、手で揉んだり、  日にほしたり、粉にして、 茶を淹れるのじゃ・・」  葉っぱを摘むのは春にするが、  今頃花が咲くのか??  

「 そうじゃ、今頃花が咲いて、  実を結び、その実から芽が出て、 木となるのじゃ・・」 「 お茶とは言っておるが、原種は椿の一種じゃ・・」  「 椿は、冬から春先に花を付けるが、茶の木が一番早い花じゃ・・」

 綺麗な白い花じゃのう!!  儂は花には興味が無いが、  温かい時の花は、 愛でることが出来るぞ!!  

椿の冬の頃は、寒いで花はよいわ!!

 

 

 

令和二年十月十九日  

 

おんにゃあ~??  こんなとこに??        

 立ち地蔵が有ったかや??  ここは、確かお寺の勝手口で、 きん!!  金??  金木犀!!  

そうじゃ!! 金木犀が有るとこじゃ!!  立ち地蔵は、無いはずじゃが!!  地面に、金粉が一杯で驚いたとこじゃ!!  おんにゃあ!!  この立ち地蔵は、麦わら帽子を被っておる!!  おや!!  和尚では無いか!!  和尚!!  

どうした??  「 しい・・  煩い!!」  「 見てみい・・  逃げてしもうたでは無いか・・」  

どうした?? 

何が逃げた??  

「 金木犀の蜜を吸いに、鳥がきておった・・」  「 せっかく鳥が蜜を吸うところを 見ようと思っておったのに・・」  和尚、この寺には、至る所に金木犀が有るのに??」  「 確かに、金木犀は何十本もあるが・・」  「 鳥が、蜜を吸うてる所に 出くわすのはめったにない・・」  「 せっかく見れると思うたのに、邪魔するな・・・・」  

へぇ~、すんまへん!!  で、見えましたか??  いやいや、この金木犀の茂みじゃて、 向こうの方で見えなんだ・・」  

「 もう少しで近づいてと来ると思うて、立ち地蔵になって負ったのじゃ・・」  「 まあ、しゃあないか・・」  「 今度地蔵になっておったら、      声を掛けるなよ・・ 狸殿・・」  じゃが、昔、 苔の上で横臥地蔵の時があったよな??」  「 ああ・・ あの時は怖かった・・」  ミツバチが分蜂する時で、  刺されたらえらいことになるので、寝ておった・・」  和尚、 “分蜂 ”とはなんじゃ??  「 ミツバチが、 本家から分家することじゃ・・」  「 子孫を増やすため、  子供の女王蜂が、親から独立する時じゃ・・」  「その時に、真下で草取りをしていて、逃げられなんだ・・」  

「逃げたら、 敵と思うて襲われるからな・・」  寝てしもうたのか??  

「 いやいや、 ず~っと観察しておった・・」  「 新しい女王蜂を守るため、 団子状態で移動していった・・」  「 自然と言うものは流石じゃ・・」  「守るものは守る・・」  「 本能で知っておる・・」  「それにつけても、 人間は弱いものじゃ・・」  「 全て、知識として教えないかん・・」  「生活の中で、 経験として教えていない・・」  「 これから、人間は生き残れるのか??」  狸は、生き残るでぇ!!  ほな、和尚、失礼します!!  

生き残らな行かんので、餌を探しに来きます!!

 最近は、アライグマが 居なかくなったかと思ったが!!  アナグマが出て来よって、狸の儂のミミズを横取りしよる!!  

ほな失礼します!!

 

 

令和二年十月八日  

ひやぁ~!!  赤と白の針が!!  千本千本??  こりゃなんじゃ??  うんにゃあ!!  “嘘ついたら針千本!!」ではな~いか!!  赤の針は、全て赤!!  白の針は、全て白!!  こりゃなんじゃ??  

和尚、こりゃなんじゃ??  

「 これはなあ・・  水引と言うて、花じゃ・・」  ひやぁ~!! 針の様じゃなあ!!  とは言え、 裁縫の針の様に、糸を通す穴は無いが!!  水引とは何じゃ??  

「 物をお持ちする時に、  お贈りする品物の上に付けるものじゃ!!  「 熨斗(のし)と言う紙に、  お祝い事か、弔慰などを現す紐じゃ・・」  何じゃそりゃ??  

「 赤の色合いは、 “祝いじゃ・・”  黄色や鼠色は、弔慰じゃ・・」  

「 その赤と白の糸、 これを紙縒(こよ)りと言うが、 似ておるので、この花を水引と言う・・」 面白いもんじゃなあ!! じゃが、 赤と白の水引の下には何も無いぞお~!!

「 そりゃそうじゃ・・」 「 花は花・・ 花の水引は水引じゃ・・」 「 贈り物をするために 花は咲いてはおらぬ・・」  「 ましてや、  “嘘ついたら針千本 ”でも無い・・」  

さよか、人間は、よう嘘つくさかいなあ~  特に、政治家や立場のある人間は!!  儂ら狸は、嘘はつかへんでえ!!!!

 

 

 

令和二年九月二十六日  

ビチャビチャ!!  ジャワジャワ!!  ブッチブッチ!!  ドボンドボン!!  何や? 庭の池の方で音がする??  それも水を掻き混ぜたり??  水を撥ねたり??  何じゃらほい??  うんにゃ!!  和尚が、池で水遊びをしちょる!!  何や、両手に熊手の様な物を持って??  和尚、何しとる??  

「 おう・・ 狸殿・・」  和尚、水遊びをしとるんかのう??  「 和尚が水遊びをするか??」  そりゃ知らん!!  和尚のことやで、 何をするかは予想出来ん!!  「 まあ、儂のことじゃて、 水遊びをするかもしれんが・・」  「 儂の格好を見てみ・・」  

確かに、作業着を着て、それに水作業用のズボンを履いとる!!  遊んどる用には見えんなあ!!  分かった、水遊びの仕事をしておる!!  「 狸殿・・  この汗と、抄っておるものを見てみ・・」  

確かに、汗だくで、  水の中から、泥と葉っぱを抄うておる!!  で、何をしておる??  「 池の上に、大きい木が有るじゃろ・・」  「 山桃・紅葉・椎・檜・椿・・」  「 この大木の葉っぱが、 春・秋に葉っぱを落としよる・・」 「 この葉っぱが、池の中で腐ったり、 分解されると泥になる・・」 「 泥が溜まると、 池の水が汚れ、水が腐ってくる・・」 「 池も泥で浅くなり、 水蓮や河骨(こうほね)が 繁茂し過ぎる・・」 「 年2回、泥を取るのが仕事じゃ・・」 大変じゃのう!! 「 まあ、仕事の内じゃ・・」 工事用の一輪車に何杯あるのじゃ?? 「 多い時で、 二十五杯、少ない時で十五杯じゃ・・」  

狸の儂は、水は苦手じゃ!!  

お手伝いしませんで!!  

へいご苦労さん!!

 

 

 

令和二年九月十四日  

何や大きな声がしておる??  “あほか! むこうへ行け ”  “阿保か! 何しとる! “  “そこで子供を産んだらあかん! “  “言うてることが分からんのか??  あかん!あかん! “  

どうも和尚の声のようじゃが?? 何で? “あほ! 阿保! ”と  言い続けておる??  和尚、どうした??

何をそんなに怒っておる??  「 儂の言うことを 聞かん奴がおるからじゃ・・」  「 さっきから、 “するな ”と言っとるのに・・」  「言うことを聞かんのじゃ・・」  誰に言うとる??  「 目の前に居るやつじゃ!!」  目の前には誰も居らんでは無いか??  「 狸のお主も目が悪くなったなあ・・」  「 そこに居るではないか・・            

『赤トンボ』じゃ!!」   赤とんぼが居るのは分かっておるが、 何で赤トンボに怒らないかんか??  「 そこにグロリオサが咲いておるじゃろ・・」   

何の花じゃ??  

「 儂は余り好きな花では無いが、  儂は、ゲゲゲの鬼太郎と言っておる・・ 」 「 そこに水を撒いたんじゃ・・」  「 そしたら 花の下に水たまりが出来たんじゃ・・」  「 その水たまりに、  赤トンボが池と間違い、卵を産みよる・・」  「 その水たまりは、 直ぐに水が土に吸い込まれ、 土だけになるじゃろう・・」  「 産んだ赤とんぼの卵は、  直ぐに干上がるから、 “あかん! あかん! ”と教えておる・・」 「 じゃが赤トンボは、 言うことを聞かず、舞い戻って産みよる・・」 和尚!! 親切なことじゃのう!! 余り頑張らんときや!! しゃあない時はしゃあない!! 狸の儂じゃと、 和尚の言葉を理解し、 アドバイス通りしてやるが!!  赤トンボはしゃあないで!!  ほな失礼します!!

 

 

 

令和二年九月六日  

 

和尚!!  またまたプランターの前で、 今度はニヤニヤして、何を喜んでおる??  

何かいやらしいことでも 考えておったか??  

「 狸殿、そら無いわ・・」  

「 たとえ変な和尚でも、  プランターの前で妄想が拡がるか??」  

そりゃ狸の儂には分らん??  何でニヤニヤしておる??  「 いやいや、新しい認識と言うか、 分かったことがある。」  

何か難しい話か??  

「 いやいや簡単な話じゃ・・」  「 “ミシュラン ”の話じゃ・・」  

スポーツカーのタイヤの話か??  

「 昔の話ではそうじゃのお・・ 今では、食事のガイドの話じゃ・・」  

なんじゃそら??  儂には関係がないのう!!  

「 いやいや、少し関係が有るかもよ・・」  「 と、言うのも、  虫どももミシュランガイドを 知っておるかもしれん・・」  

虫が??  字も読めにゃあ~、 ガイドを買う金も無かろう??  

「 おいおい、虫を馬鹿にしてはいかん・・」  「 確かに、狸のお主は字が少し読める・・」  「 又、お金も、 今日、儂が剪定した椿の葉っぱで 一万円札を造れるわな・・」 「 じゃが、虫はガイドを読まなくても、一流の食事をしておるわな・・」  

和尚は、何でそれが分かったのじゃ??  「 今年は、少し農家をしておる・・」  「 プランターに、種や苗を植えて、 野菜を育てておる・・」  「 最初にブロッコリを栽培したら、  モンシロチョウが卵を産み、青虫が葉っぱを食べてしもうた・・」  「 小松菜やホウレン草も 食べつくされた・・」  「 蜜柑を種から育てたら、  アゲハ青虫に葉っぱを食い尽された・・」  「 テントウムシは茄子の葉っぱじゃ・・」 「 虫どもは、字も読めないし、 ガイドも買わん・・」  

「 じゃが、 美味しいものはよく知っておる・・」 「 他人、と言うか、他の蝶の評価で無く、 自分の美味しく感じるものを、 よく知っておる・・」  「 ガイド本やPC上の評価、 SNSに惑わされない価値・・」  「 我々人間も、 自分の不変な食に対する価値を 持つ必要がある・・」  和尚には悪いが、 狸の儂には普遍的な価値は持っとるぞ!!  狸ガイドを作って売り出そうかのう!!  

ほな、食事に行って参ります!!

 

 

令和二年九月五日

 

和尚!!  木を見上げて何を考えておる??  樫の木ではないか。  

お隣の国宝の龍吟庵!!  そのまあ横に育っておる樫の木!!  

何と沢山の枝が生い茂っておるか!!  下の方からも枝が伸び、  上の方は、枝分かれし、 何層にもなっておる!!  又、何と背が伸びて高いものじゃ!!  「 いやいや、5年ほど前に、上に登って切っておるのじゃが・・」  「 成長が早くてのう・・」  「 隣の国宝の敷地に、  落葉が落ちて迷惑が掛かるので、 切ろうと思っておる。」  「 切る段取りを考えておる。」  

 

上に登って、 順番に切ればよいではないか!!  「 そうはいかんのじゃ。」  「 単に、 梯子を掛けて上から切る訳にはいかん。」  「足元を整理し、 梯子を安定させねばならん。」  「 枝の切る順番を決めなければ、  切った枝が、他の枝に引っ掛かる。」  「 引っ掛かった枝は、  毛糸の様にほぐれると取れなくなる。」  「 もう一つ難点は、二本の電話線が木の下を走っておる。」  「 この線を切断しないように、  切った枝をおとなしく落とさないかん。」  枝を切るのも大変じゃのう!!  「 そうじゃ、 木の剪定は結構頭のいる仕事じゃ。」  それじゃと、狸の儂には出来んのう!!  「 よう言うわ・・」  「狸ではあってもお主は頭がよいわ・・」  「 じゃがこの梯子が登れるか??」  「 この梯子に登って、  鋸で枝が切れるか??」  そりゃ無理じゃ!!  和尚も高所恐怖症じゃが、大丈夫か??  「 儂も、お尻が “むずむず ”するが、  登ってしまえば切ることに専念するので、恐怖感は飛んで行くわ・・」  ほな和尚、頑張りや!!  陰ながら応援しておるわ!!

 

 

令和二年六月二日  

最近は静かじゃのう。  ショベルカーのガーガーは無いし、  植木バリカンのガガガも無いし!!  

朝・昼もゆっくり眠れて最高じゃ!!  和尚も朝寝・昼寝・夜寝を しとるんかいなあ??  

和尚を見に行こう!!  おんや??  和尚が座り込んでおる??  つつじの前で何か言っておる??  

「 こりゃ、早ようむこうに行け・・」  

「 早よう飛んでいけ・・」  「 儂の仕事を邪魔するな・・」  

和尚の気が触れたかのう??  和尚、何をひとりごと言っておる??  

「 おや、狸殿。」  「 ひとりごとでは無いぞ。」  「 儂は、ひとりごとは言わぬ・・」  「 相手が居るから話しかけておる・・」  じゃが、相手はつつじではないか??  つつじがむこうに行くか??  つつじが飛んでいくか??  つつじが和尚の仕事を邪魔するか??  「 いやいや、狸殿。よく見てみれや・・」  うむ??  おう、アゲハチョウが居るではないか!!

アゲハチョウに話しかけていたのか!! 「 そうじゃ、アゲハチョウが居るので、  このつつじの上の梅の剪定が出来ぬ・・」 「 このアゲハは、どうも孵化した所で、 羽が乾くのを待っておるようじゃ・・」 「 乾くと羽が完全に開き。 飛ぶことが出来るのじゃ・・」  和尚もアゲハが 飛ぶのを待っておるのかや?  「 そうじゃ、せっかく孵化して 蝶になったのに、可愛そうではないか・・」

「 蜜柑の木に卵が産みつけられ、  蜜柑の葉っぱを食べて青虫になって、  変態して蛹(さなぎ)になって、やっと蝶になったのじゃ・・」    「 この広い世に羽ばたこうとしておるのに、驚かしては可愛そうではないか・・」  

「 忙してもいかんしのう・・」 和尚も忙しいのに!!  暇じゃのう!!  まあ、好きなように遊んどれや!!  

これも和尚のひと時の休みかもな!!  今日は、三十一度になるそうじゃて、  水を補給して、気い付けて仕事しいや!!

ほな儂は、 ミミズを掘り返す仕事に出発!!

 

 

 

令和二年五月二一日  

 

おう、桃の花も全て散った。  

うにゃあ~、  枝先に二輪、もう一つの枝先に一輪。  

桃の新しい葉っぱの先に、花が残っておる。  過去の栄光、過去の残光!! うつぎの花も、  白の花は大部分散り、葉っぱで青々。

こちらの紅うつぎは、花は結構残っておる。  

おう和尚。  花が散ると新緑!!  中々黄緑もいいものじゃのう!!  所で、和尚はコンピューターや   アイホンとか言うのを知っておるか??  「 狸殿、失礼なやっちゃなあ。」  「 和尚の儂は人間ぞよ。」  「 コンピューターやアイホンを知らいで、  人間をやってられると思うか?」  「 コンピューターやアイホンで、 メールや写真のやり取りはしておる。」  

 

へぇー!!  それはテクノロジーを駆使しておるのう!  「 いやいや、最後まで聞け。」  「 メールや写真のやり取りだけじゃ。」  「 忙しいから、 それ以外をする時間が取れんのじゃ。」  和尚、ほんまか??  「 いやいや、坊主は機械が苦手じゃ・・」  いやあ~、安心した!!  狸の儂だけが機械が苦手と、 コンプレックスを感じておった。 しかし、即宗院も “ホームページ ”ちゃらと言うものを 開設したと言っていたではないか??  「 ホームページは信頼する方のご紹介で、  最高テクノクラートに 作成をお願いしたのじゃ。」  「 儂は、希望を伝えただけで、 全てはお任せ致したのじゃ。」  「 何でそんな難しい話をしよる?」  狸の社会でも、少し機械化が進み、特に、若い者が進んでおる。  

狸の儂の子狸が、 和尚のホームページに刺激されての!  よう分からんが、 SNSやツイッターで自分の遊んでる所を発信したいと言うとるのじゃ!!  それで、和尚のブログの中で 掲載してくれとのことじゃ。  

よう分からんが、やってみよう。 『インスタグラム』 名前:臥雲山 即宗院 ユーザーネーム:sokushuin ハッシュタグは、 #東福寺#即宗院#自然苑を付ける。 『ツイッター』 名前:臥雲山 即宗院 ユーザーネーム:sokushuin  「 狸殿、これで良いかや?」  聞かれても分からん!!!  違ったら小狸が言うであろう??  

ほな、おおきに。

 

令和二年五月十四日  

朝から煩いのう??  何時もの和尚のショベルカーでは無く??  

何や、車の音と、  クレーンの音がブンブンしておる??  

うんにゃあ~!!  大きいトラックじゃ。  積荷を載せるとこに、       

大きいクレーンが付いておる。  何々、○○造園。  お

おう~。 即宗院の出入の造園屋さんかいなあ。 閑栖和尚と住職と造園屋さん。 三人で、えらい大掛かりやなあ~>

何時もは、 閑栖和尚一人でショベルカーやっておるが 今日はどう言うこっちゃ??

ヒエィ~!!

大きい石をトラックに載せておる。 それも、何個も何個も。 大きいのは、畳半畳の大きさで、  

厚さはお相撲さんのお腹の様じゃ!!  

和尚が ショベルカーで持ち上げていたのは、 それより半分以下のものじゃった!!

確かに、あの小さいショベルカーでは、 あの大きい石は 持ち上がらんじゃろう!!

そう言えば、和尚も 大きい石を持ち上げようと、 孤軍奮闘しておった時があった!!

ショベルカーのお尻が持ち上がり、 ひっくり返るのではないかと 心配したことがあったのう!!

今日は、持ち上がらん重い石で、 石垣を造っておるのじゃなあ~!!  

新しい庭の北側を造っておる。 庭に合った良い石を買って来るのでなく、 寺に有る石で作るのは、 組み合わせは難しいじゃろうな!! わしゃ頭を使うのは嫌じゃが、 和尚は何時も石を見て、 組み合わせを考えておるようじゃ!!  

ご苦労なこっちゃ!!  ミミズを探そう~と!!

 

令和二年四月十六日

う、白い釣り鐘じゃ??  何で?  こんな木に釣り鐘が付いておる? 

それも何個も、何個も??  何や緑の葉っぱみたいなものも??  

和尚、こりゃ何じゃ? 

「これはなあ、  どうだんつつじ(灯台躑躅)という木で、花が付いたのじゃ・・」

 ひえぃ〜、 可愛いのう!!  昨日は、庭を歩いておると、  頭の上から、 ひらひらと舞い落ちるもが有った!!  

何かいなあ〜、と思ったら、 かりん(花梨)の花弁じゃった!!  白とピンクの花びら!!  ええもんじゃ。  

花吹雪は、桜の花びら!!  俳句の季語でもあるが、りんの花びらも儂ら狸にはええもんじゃ。  

この風情!!  儂ら狸しか分からんじゃろう!!            

 

 

令和二年四月五日  

何と、つつじの花の蕾が膨らんでおる!!  

冬から引き続き、 椿・レンギョウ・山茶花・ 馬酔木・雪柳・・ 梅・桃・桜・杏子・スモモと咲いておるが・・  何と、  早いと思ったが、シャガも咲きだした!!  

更に、久しぶりに大門の所に行ったら、    

何と、つつじの蕾が膨らんでおる!!  和尚は、門の外で、笹を刈っておる。  

和尚!!  何で笹を刈っておる??  「何時もは、 一か月後の四月末に刈り込むのじゃが。」 「今年は、暖かすぎるので、 刈り込みにかかった。」  「笹の葉っぱの芽生えも始まっており、 “今、刈り時 ”じゃて、やっておる。」

 「シダの葉っぱも今日の午後に、刈り込む予定じゃ。」  「コロナだけでなく、気温も狂っておる。」 「桜と桃、スモモが同時に咲きだし、葉っぱも同時に拡がり始めた。」

 和尚!!   気候不順と思わないかんのじゃなあ??  

「そうじゃ、  人間は、都合の良い所だけを見るが、  

人間にとっては、都合の悪い所も、 季節を形どるために必要なことじゃ。」  「特に、日本は四季が有るから懐が深い。」  「四季が無くなれば、無限の言葉遊び・色遊びが無くなる。」 「テレビやコンピューターで、日本人的な遊び心の深さが 無くなってきた。」  和尚!!  難しい話になってきたのう!!  狸の儂には分らんことじゃが、 偉い人間様は、全員分かっておるのか??  狸の儂は、 和尚が残して置いてくれている 落葉の下のミミズやコオロギが 美味しく頂ければ十分じゃ!!

 

即宗院 “狸 “の独り言  令和二年三月二一日  

コロナで大変じゃ!!  コロナの外出禁止令で、       

東福寺は閑散としておる!!  即宗院も例外なく、閑散!!  と思うが!!  

朝から、ブルンブルン、ルブル、 ガリガリ・ブルルン!!  朝から、煩いこと、煩いこと!!  

和尚が、朝から一日中、ショベルカーでブルンブルン、ブルブル、ガリガリ・ブルルン!!  

会議が中止、催しものが中止!!

 和尚の、外出が無いので、 朝から庭造り!! 和尚の独り言を聞いておると、 仕事が捗って、捗って、らしい!!  

庭造りが順調に進み、今年の年末までの予定が、 既に大部分出来たそうじゃ!!  

昨年、庭の1/5が出来、今年は、 更に1/5が出来る予定であったが!!  このコロナで、和尚の外での仕事が減り、庭造りに専念出来、 既に今年の分が大部分出来たそうじゃ!!  石屋さんが、石をあげるということで、 お店の前に百年近く飾っていた大石。 2tもする、 巨石を運んで据え付けるそうじゃ!!  又、和尚の遊び心で、 別の石を据え付けるそうじゃが!!  

大きすぎて、 クレーン車に来てもらって、 据え付けるそうじゃ!!  残りの庭造り3/5も始めるそうじゃ!!  

和尚、あんまり頑張らんと狸の儂みたいに、 寝ちゃ! 食い!  寝ちゃ! 食い!           

人生楽しみや!!

 

↑ PAGE TOP

→ 最新に戻る text_2